【かごしま特産品研究所@かご市】特産品にみるSDGs
ローカルの取り組み、キーワードは「地域内連携&循環」
3月17日は「みんな(3)で17のゴール実現」の意を込めて一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録設定された「みんなで考えるSDGsの日」。
そこでかごしま特産品市場「かご市」取り扱いの商品に関連するSDGsへの取り組みを調査した結果を紹介します。
見えてきたキーワードは「地域内の連携と循環」。1社単独ではなく、地域のつながりの中で、知恵を出し廃棄削減や資源活用を行い、そこから新商品開発や移住促進につなげる事例など、ローカルならではの姿が見えてきました。
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トピックス
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1:移住者の視点を生かしたフードロス削減~NPO法人トカラ・インターフェイス
2:産業廃棄物を堆肥化する取り組み~有限会社りんかけ堂
3:産業廃棄物削減、焼酎もろみからビスケット~西酒造株式会社
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1:移住者の視点を生かしたフードロス削減
NPO法人トカラ・インターフェイス
(事務局:鹿児島市泉町13−13 十島村役場旧館)
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■青果で出荷できない島バナナを商品化した『島バナナコンフィチュール』
2011年に宝島に移住したトカラタカラ本名一竹さんが、キズ物・サイズ外などの理由で島外に出荷できず、畑に放置されていた島バナナに着目し開発した商品。その商品性は高く評価され
●2012鹿児島県新特産品コンクール観光連盟賞受賞
●むらおこし特産品コンテスト2018全国商工会連合会会長賞受賞
●観光庁主催”究極のお土産124選“選出
することとなりました。
■移住者の新しい視点がフードロスを削減し島の仕事と地域の魅力を生み出すトカラの好循環
かご市に十島村の特産品をご紹介いただく窓口であるNPO法人トカラ・インターフェイスさんは、島バナナコンフィチュールなど十島村の特産品販売促進や移住促進などに取り組んでいらっしゃいます。
このNPOで十島産特産品の販売促進を行うのも、移住者の生活基盤づくり支援のため。「移住者から見ると何もかも新鮮でアイデアが沸き、新しい視点で島の特産品を生み出してくれる」と仰っており、移住者=地域資源=フードロス削減=特産品が良い形で結びついている好事例です。
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2:産業廃棄物を有機肥料化する取り組み
りんかけ堂(西之表市鴨女町 86)
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■離島の製糖工場と農家が共同する地域内循環
りんかけ堂さんは創業70余年(1950年創業)となる種子島の菓子製造メーカーです。代表銘柄「衛星りんかけ」がよく知られていますが、そのりんかけに使用する黒糖も自社で製造されています。
りんかけ堂さんの黒糖は、伝統的製造方法の基準等に適合した特産品に与えられる「ふるさと認証食品」認証もうけています。
ご存じの通り黒糖はサトウキビから作られます。サトウキビを絞った後の「バガス」と呼ばれる絞りカスを、りんかけ堂さんでは農家さんに提供しています。
■搾りカス→堆肥→良質な土壌→サトウキビ
農家さんではバガスに牛糞などを加え発酵させ、良質な堆肥=有機肥料を製造、それをサトウキビや安納芋の畑に使い、土壌を活性化。糖分があり良質な堆肥になり土壌づくりに役立っているとのこと。
この産業廃棄物である「サトウキビの絞りカスをサトウキビの土壌づくりに生かす」という地域循環の取り組みを、りんかけ堂さんが地元農家さんと20年前から続けています。
※この他、種子島ではこの絞りカスから紙漉きを行い、卒業証書として生徒に授与する取り組み(西之表市安納小学校)も行われています。
※一般的にバガスは燃料、飼料、建材・衣類原料等に再利用されています。
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3:産業廃棄物削減、焼酎もろみからビスケット
西酒造(日置市吹上町与倉4970-17)
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■1本の焼酎製造から2本分の焼酎かす
焼酎の元とも言える「もろみ」を蒸留した後には焼酎カスが発生します。その量、容量で焼酎の2倍という多さ。西酒造さんでは県や大学とのプロジェクトで、この焼酎カスの有効活用に取り組んだことがあります。
■もろみファイバーからビスケットを自社製造
その結果生まれたのが焼酎もろみのビスケット「ちび棒」です。
蒸留する前の焼酎もろみを固形物と液体に分け、その液体は蒸留して焼酎に、固形物=もろみファイバーをビスケットに利用したというもの。もろみファイバーは生のさつまいもに比べ食物繊維が7倍、他ミネラルなども豊富に含まれています。
西酒造さんが自社製造するこの「ちび棒」、どこか懐かしい味、サクサク・ポリポリと軽い触感のスティック状ビスケットです。
この他、西酒造さんでは焼酎カスを飼料として提供するなど、廃棄物を出さない工夫にトータルで取り組んでいます。
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かごしま特産品研究所について
中小企業・小規模事業者の経営支援を行う鹿児島県商工会連合会(会長 森義久)が運営するかごしま特産品市場「かご市」で、県内特産品を深く知り盛り上げる調査研究を行うチーム。
①特産品のトレンドや利用方法の調査・研究
②特産品の特長や購入者の調査・研究
③特産品が生み出される背景や製造者の調査・研究
〈メンバー〉
所長:山崎道夫 (かごしま特産品市場・かご市支配人)
主席研究員:鳥丸亮 (鹿児島県商工会連合会)
研究員:中島秋津子(STUDIO K)
研究員:縄田倫靖(NAWAGATE)
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かご市・店舗情報
名称:かごしま特産品市場「かご市」
概要:鹿児島県商工会連合会の運営店舗
住所:892-0842鹿児島市東千石町15-21
営業:10~19時(休み:1月1日)
公式サイト:https://kagoichi.com/
※10~11時、15~19時は比較的ご来店が少ない時間帯です。
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●本リリースのお問合せ先
かごしま特産品市場「かご市」、及び同研究所に関わるお問い合わせは下記にて承ります。
研究員 中島秋津子(スタジオK内)
電話:099-203-0477
問い合わせフォーム:https://studiok-co.jp/
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